緊急事態!

三澤洋史

緊急事態!
 約2週間前から、突然僕には、まるで旧約聖書の「ヨブ記」のヨブのような不幸なことが次々と起こっている。でもそれは面白いように2点のことに絞られている。主としてパソコンを中心としたIT関係の障害と、スケジュール管理に関する障害だ。そして、もしそれが悪魔などのような意図的な闇の勢力の仕業だとすると、それはひとえに、僕の勇気をくじき、僕をヘコませるために仕組まれたもののような気がする。だって、反省のしようがないことばかりなんだもの・・・。

 一番、困るのは、ミュージカル「ナディーヌ」のオーケストレーションを徹底的に邪魔されていること。今は時間だけが欲しいのに、その時間がどんどん奪われていく。普段は自分でも笑っちゃうくらい楽天主義なこの僕が、本当にパニックに陥っている。別に命に別状があるわけではないが、今の僕にとっては、命を奪われるような感覚だ。

 文化庁のスクール・コンサートが終わって、あすからいよいよ中断していた「ナディーヌ」のオーケストレーションにかかるぞと意気込んでいた日、自作のデスクトップ・パソコンが壊れた。ハード・ディスクがクラッシュして、スケジュール・ソフトが飛んだ。メール・ソフトのデータも飛んだが、幸いノート・パソコンのメーラーのデータが残っていたので、最悪の事態は免れた。
 それから、変なことばかり身の回りに起きて、時間ばかり失われ、僕の思考や行動は、いつもの僕らしくない状態に置かれ、とんちんかんなことばかりしている。

そして、メイン・ディッシュが運ばれてきた。

 7月10日日曜日の朝。関口教会(東京カテドラル)のミサの練習が9時20分からあるので、早く家を出た。そして護国寺の上島珈琲で朝食をとった際、携帯電話がないのに気がついた。何かの間違いだと思ったが、どこにもない。血の気が引いた。珈琲館を出た時、たまたま公衆電話があったので、自分の電話番号をかけてみた。呼び出し音が鳴って、留守番電話になった。
 京王線分倍河原から新宿を経由して市ヶ谷まで来て、それから有楽町線で護国寺まで来た。そのどこで落としたのか、全く心当たりがない。第一、落とすような状態になったことは一度もない。あり得ないことが起こったと、僕には感じられた。

 その日は、10時のミサを指揮し、それから聖歌隊の練習を12時半過ぎまでやり、急いで月島まで行って、「ナディーヌ」の集中稽古が9時まである。とても探しに行く余裕などない。それに、そんなとき僕は、携帯がなくなったと言って大騒ぎして、みんなを巻き込むような大人げないことはしたくない。ただ、休み時間に公衆電話から自分の番号にかけ、留守番電話に自分の家の電話番号を伝えておいた。
 翌日11日月曜日の夜の「ナディーヌ」通常練習は、本当は出たかったのだ。でも、その時点で、僕はあることを予感していたため、指導の初谷君と振り付けの佐藤ひろみさんに任せて休むことを告げた。心苦しかったが仕方ない。

 そして、その予感は的中した。午前中、僕は京王線、都営新宿線、有楽町線と、携帯電話の落とし物センターに問い合わせ、なんとか見つからないかと祈った。家から分倍河原までの道のりで、自転車に乗っている間に落とした可能性も考えて、近くの交番にも行ってみた。携帯が悪用されることを恐れて、朝一番でストップしてしまったから、誰かが留守番電話を聞く可能性も、もうなくなった。
 こうなると、もうお手上げだ。そこで僕はドコモ・ショップに行った。背に腹は代えられない。そこでは、待ち時間も合わせて、i-Phoneに機種変更するのに3時間もかかった。1分たりとも惜しいこの時期に!そして、今度はこの新しいi-Phoneに慣れるために、また時間をとられるのだ。
しかも、着信履歴も連絡帳も全く空ののままの、まっさらな新品携帯!おっほほほほほほ!・・・・全てが失われてしまったのだ!何もかも。

 ということで、実にトホホな状態の僕がいます。こういうのは、カッコ悪いので、あまり人にはいいたくないのですが、緊急事態なのです!

 そこで、みなさんにお願いします。この「今日この頃」を読んでいるみなさんで、僕とお知り合いで、メールや電話のやりとりをしている人は、どうかメールを僕に送ってくださいませんか?電話だとまた時間を取られるので、出来ればメールに電話番号を書いてくださると嬉しいです。みなさん、助けてください!

ああ、泣きたい!
ヨブは偉かったな。
僕は、あんな風には人間が出来ていない。
でも、杏樹が慰めてくれたよ。
僕のange(天使)!
われを憐れみたまえ。



 


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