Bayreuth 2001

三澤洋史 

写真 三澤洋史のプロフィール写真

7月22日(日)
 今日は休日だったので、Winter和子さんの車でチェコに行った。同乗したのは僕とソプラノの井垣さん、それに僕のパリからのお客様(といってもまだ24歳の青年、数日前からゲネプロを見る為に僕の家に泊まっている。)の4人だった。

 バイロイトからチェコの国境は近い。車で一時間くらい。それに昔は事前のビザ取得が不可欠だったけど、現在ではパスポート・コントロールだけで簡単に入国できるのでとても行きやすくなった。国境ではドイツ側とチェコ側との二種類の検察を通る。両方とも若いおにいさんがにこにこ笑っておしまい。パスポートなんか真面目に見やしない。
 チェコに入るとまず国境の町シェブに着いた。すでに何となく街の感じがドイツと違うのに気が付いた。ここはドイツのように戦争で破壊されてないので、昔ながらの建物がそのまま残っている。古びた、飾り気のない街並みだが、どことなく人を安心させるものがある。これといって名物もない所なので、旧市街の中心地を一回りした後、僕達は一路マリエンバートに向かった。


バイロイト~シェブ(Eger)~マリエンバート
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 マリエンバートは夢のように素晴らしかった。バートという単語はドイツ語でお風呂という意味だが、ここはカールスバートと並んでチェコで最も有名な温泉地なのだ。勿論温泉と言ったって草津温泉などとは随分風情が違うけれど、どこか非日常的な香りが街全体に漂うところは世界共通だ。別に僕達は温泉に入りに来たわけではなくて、ただ物見遊山に訪れただけだ。でも行ってみたら一泊くらいしてゆっくり温泉に浸かるのも悪くないなと思った。
 お昼をとうに過ぎていたので、僕達はレストランに入った。ここはディーターのお薦めの店だそうで、魚料理専門店だ。チェコに来て魚料理というのも良く分からないけど、まあおいしいならいいか。

 ビールがうまい!白と黒と両方試しちゃった。味はドイツビールの延長上にあるが、独特の味わいがあって、しかもくどくなくどんどん飲める。イカのリング揚げや、うなぎのてんぷらなど、意外と日本人好みの味の魚料理もおいしかった。井垣さんの食べた「蛙の足のフライ」を分けてもらったけど、さっぱりした鶏肉のようで珍味だった。
 食事の後一同は温泉街の中心地に向かった。何ヶ所かに水道のようなところがあって、温泉を飲むのだが、みんな味が違う。最初に飲んだところはまあまあだったが、3ヶ所目のところは鉄の味がしてとても飲めたものではなかった。これを毎日飲んだら健康になると言われても、ご遠慮しておきます・・・・。



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