スキーキャンプ申し込み、ただ今より開始
お待たせしました!「マエストロ、私をスキーに連れてって2022」キャンプの申し込みを開始します。そしてみなさん!今年のキャンプは凄いよ!僕がとうとう覚醒したのです。キャンプの神様が僕を目覚めさせてくださったのです!
まあ、だんだん説明していきますので、落ち着いて!落ち着いて!(いやいや、むしろあんたが落ち着きなさい、と言っている読者の声が聞こえてきます。あははははは・・・・)
先シーズンでは、コロナ禍で、年明けと共に緊急事態宣言が出されて、キャンプそのものができないのではないか、という危機感のもとに恐る恐る1回だけ行ったが、来たるべきシーズンでは、今度はコロナも吹き飛ばす勢いで・・・とはいえ、感染対策はしっかりと行いつつ・・・AキャンプとBキャンプの2回を無事達成させますよ!
特に僕は、年明けて間もなくの、1月8日から3連休を使って行われるAキャンプに、結構気持ちを入れている。本当に目に見える上達をしたいならば、やはり3日かけるのがベターだろう。そもそも「キャンプ」と名乗っているくらいだから、集中してやることに意義があるのだ。
実は2018年にこのキャンプを始めてから、次のシーズンでもう5年目になる。そこで、その節目に、僕はもう一度初心に還って、このキャンプの存在意義を問うてみたいと思って、夏からずっと考えていた。すなわち、僕は一体、何をしたいがために、音楽家たちを集めてスキー・キャンプをしようと思ったのか?
「あなたは自分のファンばかりを集めて、そこでマエストロと崇められて良い気持ちになりたいのですか?」
「否!」
「では一体、彼らを何処に連れて行きたいのですか?」
その結論が出たのである。それを言う前に、キャンプを始めた5年前と現在とで、僕の認識力に大きな違いがあることについて述べたい。それは、この5年間に、角皆優人君や廻谷和永(めぐりや かずなが)さんをはじめとした素晴らしい講師達のレッスンを、僕もみんなと一緒に受け、また、彼らが課題を与えつつ自分自身で例を示すその滑りを間近で見ながら、いろいろ思うことがあったのだ。
Aキャンプ「休日をフルに使ってガッツリいこうぜキャンプ!」
2022年1月8日土曜日、9日日曜日、10日月曜日(祝日)
内容:
1月8日土曜日
第1レッスン:14:00-15-30 「基礎を徹底して確認」(初心者はプレキャンプ)
1月9日日曜日
第2レッスン:10:00-11:30
昼食
第3レッスン:13:00-14:30
ビデオ・ミーティング:14:45-15:30(ひとりひとりの滑りを角皆君が徹底的に分析し、解決の方法を教えます)
講演会(参加者必須):19:30 場所:エスカルプラザ内
(ここでスキーと音楽をつなげるからね)
懇親会?
1月10日月曜日
第4レッスン:10:00-11:30
昼食
第5レッスン:13:00-14:30 「五竜を知ろう」(トレインで回る五竜スキー場ツアー)
解散
Bキャンプ「良質の雪の中でじっくりとレベルアップ・キャンプ!」
2022年2月26日土曜日、27日日曜日
内容:
2月26日土曜日
第1レッスン:10:00-11:30
昼食
第2レッスン:13:00-14:30
ビデオ・ミーティング14:45-15:30
講演会(参加者必須)19:30 場所:ペンション・カーサビアンカB1
懇親会?
2月27日日曜日
第3レッスン:10:00-11:30
昼食
第4レッスン:13:00-14:30
解散
注:プレ・キャンプ
Bキャンプに限り、プレ・キャンプあり。
Bキャンプに備えて、前日に基礎練習でウォーミング・アップしたい方。全くの初心者や初級者には特にお薦めです。全てのレベルで参加可。
受付:2月25日金曜日13:30-13:50
プレ・キャンプ・レッスン:14:00-15:30
ということで、申し込みを希望する方は、「募集要項」をよく読んで、その下にある新しいメールアドレスから申し込んで下さい。このメルアドからの申し込み以外は無効ですからね。気を付けて下さい!
快進撃を続ける「チェネレントラ」
10月1日金曜日。台風が通り抜ける中、着当番に直結したカードをかざすと、ピッといってドアが開き、新国立劇場の楽屋エリアに入る。
夕方なのに、スタッフ達がみんな開演の準備をしながら、あっけらかんと、
「おはようございます!」
と声を掛けてくる。
もういったい何十年、一般人が見たら場違いなこの挨拶を繰り返しているのだろう。でも、この当たり前が今日ほど嬉しいことはなかった。
「やったー!誰も慌てている人がいない。ということは、とうとう初日の幕が無事開くということだ」
その杞憂は要らぬ心配だったかも知れない。しかし、僕にとって最後のオペラ公演である東京文化会館「ニュルンベルクのマイスタージンガー」の幕はとうとう開かなかった。残念だった。それから僕はCovid-19に感染し、一度はこの「チェネレントラ」合唱指揮の降板を覚悟したのだ。
だから、シーズン開幕のこの「チェネレントラ」に参加を許されて、その初日の幕が無事に開くということが、いかに自分にとって大事なことか分かっていただけるでしょう。本当にただただ嬉しかったし、途中参加を許してくれた新国立劇場に対しては、感謝の気持ちでいっぱいだ。
開演直前にいつも合唱指揮者は合唱団のメンバーを集めて、最後のダメ出しをする。いつものように、
「初日おめでとうございます!」
と言い、みんなが、
「おめでとうございます!」
と答えたが、
「長い稽古期間を経て、やっと初日の幕が開くって普通のことではないんだなあ」
と思ったら、ここでも胸に込み上げるものがあって、ウルウルしてしまった。
このポップな舞台で、我が新国立劇場合唱団の男性メンバーが、これほど楽しそうに踊るとは・・・・!ミラノのスカラ座合唱団だったら、考えられない。ミラノでは演出家が、
「ちょっと走って下さい」
と言っただけで、大騒ぎになり、
「追加料金をいただきます!」
となってしまう。
でも、我らの新国立劇場合唱団は、アンジェリーナが、いつもの「灰かぶり娘」の服から見事にドレスアップして大変身し、さあ舞踏会に行きましょうとなる場面では、全速力で走り込み、バレエ用の可愛い?チュチュを着て、踊りながら彼女を祝福する。
観客は一瞬ミスマッチ?とも思うかも知れないが、魔法使いもカボチャの馬車も出てこない現実的な「チェネレントラ」にあって、まさにマジカルなこのシーンは、笑いを取りながらでも皆さんを納得させるだろう。
本当に今回の粟國淳(あぐに じゅん)さんの演出は、意外性に満ちているけれど、エンターテイメントの真っ只中にあっても、ドラマの核心に触れる離れ業を成し遂げている。
歌手達は、どの役もみんな粒が揃っていて、コロラトゥーラであれ、機関銃のような早口イタリア語であれ、とにかく歌唱芸術の極みを軽々とこなす。脇園彩(わきぞのあや)さんのコロラトゥーラなんか、まるで器楽のパッセージのよう。完璧!それでいて音楽的でチャーミング。言うことない!
その後、10月3日日曜日に2回目の公演があった。日曜日だし、緊急事態宣言も解けてほぼ満員。その聴衆の中に混じって、長女の志保、次女の杏奈、それに孫の杏樹がきちんとチケットを買って観ていた(関係者割引ではあったが)。第1幕だけでも100分以上かかる短くはないオペラなので杏樹が飽きないかなと心配したが、どうして、大いに楽しんだようである。
このまま、
「千穐楽おめでとうございます!」
と晴れやかに言えるよう、みんなで気を付けながら、突っ走りましょう!
角皆君の著書と、素顔のベートーヴェン
先ほどのキャンプの話にも出ていた角皆優人君が、すでに電子書籍Kindleで出していた「ポストコロナのベートーヴェン~ベートーヴェンの弦楽四重奏から考えるポストコロナ」を実際の書籍に自費出版した(発行所 オフィス天)。
ポストコロナのベートーヴェン
ベートーヴェンの思い出