NHKクラシック倶楽部収録
1月15日土曜日13時。柿の木坂を登り切った目黒パーシモン・ホールに、新国立劇場合唱団のメンバーが集結して、NHKクラシック倶楽部のテレビ収録が行われた。ちなみに、パーシモンpersimmonという言葉を調べたら柿という意味なんだね。柿の木坂だからか。
曲目は沢山あって、収録した順で書くと以下の通り。
「マエストロ、私をスキーに連れてって2022」Aキャンプ無事終了
抜けるような青空の元、白銀が目にまぶしい。ゴンドラで上がったアルプス平ゲレンデやHakuba47(フォーティーセブン)から見える白馬連峰の息を呑むような美しさ!
息を呑む山々の美しさ
Ski-heilシーハイル
同級生大集合
これまでのマエストロ・キャンプの常連様達に混じって、今回は、高崎高校の同級生2人が加わり、僕と角皆君と合わせると4人!まるで同窓会のようであった。その一人の高橋正光君は、角皆君と並んで僕のもうひとりの親友。
高校在学中は吉田雅夫氏に師事してフルートを学んでいて、一緒に音大を目指していたが、結局上智大学哲学科に進学し(行けたんだから凄い!)、そこで大学のオーケストラで部長を務めたりして、現在は高崎で税理士事務所を営んでいる。僕の青色申告の書類を毎年見てくれているので、我が家の家計状況は彼の手の内にある。
BMWの素晴らしい車に乗っていて、3人の親友の中では、群を抜いて儲かっているのは明白。僕とか角皆君とかヤクザな仕事を選ばなくて本当に良かったよ。ま、ウチの収入を見ていれば、僕が何も言わなくても、とっくにそう思っているだろうね。はははははは!
もう一人の同級生は、同じクラスになったことはないのだけれど、菊池誠一君という。高崎高校卒業後、学習院大学に進み、筑波大学で博士号を取って、いろんな大学で教えていたが、昨年定年退職したのは昭和女子大学及び大学院教授としてだったという。専門はベトナムの考古学だというから変わっている。角皆君の「英語でコミュニケーション」Zoomレッスンの受講者になったことから交流が始まって、角皆君が、
「三澤君と一緒にやっているので、おいでよ!」
と誘ったという話だ。
鐘の周りに集合
みんな上達
また、東響コーラスから初参加者した女性のTさんは、かなり上級者であったが、この3日間のレッスンでさらに見違えるように上達したし、初回以来、尼崎から毎年参加している(昨年はコロナ禍で不参加)Nさんも、今年は顕著な上達が見られた。介護士のTさんも、水泳とピアノの先生のYさんも、そして角皆君の従姉妹で「おにころ」に出演し、今は新町歌劇団に入っているUさんも、みんな目に見える上達を可能にしたのは、キャンプが3日間に渡ったからだと思う。
中上級クラス
有意義なカフェタイム
講演会
極楽会と裏切り者?
ちょっと変わっているのは、我が国における内視鏡治療の草分け的存在であり、江戸川区の小岩駅近くで消化器内科のクリニックを開業しているKさんだ。実は、今回このキャンプの宿としてペンション・カーサビアンカを使えなかったのは、ちょうどこの連休に“極楽会”というコブを滑る医師達のグループの合宿があって、その根拠地がカーサビアンカだったからだ。
極楽会のメンバーのほとんどは関西の医師達だが、Kさんはひとりで東京支部を名乗っている。彼らは、上田さんという別の講師の元でコブを習っているけれど、彼は“我が道を行く”という感じで、単身、角皆君の奥さんの美穂さんに好んでレッスンしてもらっている。そして昨年は僕たちのキャンプにも参加してくれた。そして、今回も、極楽会としてカーサビアンカに泊まっているくせに、ひとりで僕たちのキャンプの方に参加してくれたのだ。僕なんか逆に、
「これって極楽会の裏切り者じゃない?大丈夫?」
と心配したほどだ。
とはいえ、極楽会のメンバーの何人かは、カーサビアンカで一緒になって、僕もすでに知っている。それに加えてKさんが僕と極楽会を繋ぐブリッジの役目をしてくれて、本当は、他の宿を探さなければいけなかった僕たち家族も、カーサビアンカの片隅の一部屋に入れてもらった。
その代わり、夜は極楽会の新年会に参加して、次女の杏奈共々メンバー達と一緒に、彼らが差し入れしてくれた日本酒を飲まざるを得なかったというわけ。翌朝になったらKさんったら、
「昨晩は、三澤先生は杏奈ちゃんとふたりで一升くらい飲んでましたよね」
なんて言う。嘘ばっかし!
リタイア者続出
キャンプ3日目。みんな果敢にレッスンに立ち向かい、目に見える結果を残したものの、高橋君、菊池君、そしてKさんの3人は、午前中で疲労困憊し、お昼の時に、
「すみませーん、もう体がガタガタなので、温泉に入ってから帰ります~~~!」
と、それぞれが別々ながら同じ事を言って、バラバラに帰っていった。
残された僕たちは、午後の最後のレッスンの準備をしながら唖然としたが、
「お、お年寄りだからね・・・でも同級生の三澤さんは元気ですね」
と誰かが言った。でも残ったメンバーの内、ピアノ教師のYさんなんか、僕より上なんだぜ。歳のせいだけでもないね。
最終日午後はゲレンデ・ツアー
彼らが帰って行った原因のひとつに、キャンプ3日目午後は、レッスンというよりも、いままで白馬五竜スキー場で滑っている人でもあまり行ったことのないゲレンデを、ツアーのようにみんなで回ろうという企画だったから、ということもある。
特に僕も加わっている中上級クラスは、僕の提案で、Hakuba47の中の、最大斜度28度で2.5kmのロングコースであるルート1を麓まで降りるツアーを行った。ここは滑りながら、眼下には神城やいいもりあたりの大パノラマが広がるし、途中で左側に目を向けると、白馬連峰が圧倒的な美しさで迫ってくる。
白馬連峰をバックに
角皆君の滑走の圧倒的美
今、あらためて今回のキャンプを、みんなの滑走ビデオを見ながら振り返ってみると、角皆君の奥さんである美穂さんと吉田光里先生を含むインストラクターの配置の適切さと、指導の的確さが挙げられる。その中でも特筆すべきは、この歳になってもまだ進化している角皆優人君だ。
彼は、昨年からビデオを撮っていて、それが発売になった。昨年の冬は、彼が営んでいるフリースタイル・アカデミーのお客がコロナで激減したため、時間があったから、もう一度自分の滑りを見直したという。今あらためてレッスン・ビデオを観てみると、彼のショートターンは背筋がきちんと立っていて、板が左右に振れても上半身は全然ブレない。なんて美しい滑りだろう!
次に掲げるビデオは、キャンプ全体の映像から、角皆君と僕の滑りだけを取り上げて、僕のコメントをつけたビデオ。自分の滑りなんて、一応外向傾は気を付けてやっているつもりだったのだけど、やはり上半身がターンにつられて左右に倒れている。それに足下がスマートではない。まだまだよなあ・・・・。
マルチリンガルの楽しさ
これも角皆君からもたらされた話だ。彼の行っている「英語でコミュニケーション」というZoomレッスンへの参加を頼まれたのだけれど、その日は仕事でどうしても無理なんだ。そうしたらビデオでもいいからと彼が言うので、7分くらいの映像を録画して年末に送った。その映像は1月20日のレッスンで披露される予定。
内容は、「マルチリンガルの立場から思うことを語る」というものだ。僕は、自分としては、あえて自分がマルチリンガルだと自覚したこともなかったが、考えてみれば、中学校からの英語に始まり、3年間のベルリン留学でドイツ語は習得したし、その後、フランス語、イタリア語が話せるようになり、宗教曲を専門としているためラテン語もある程度理解できている。
まあ、普通に考えてマルチリンガルと言ってもいいのか、と思い始めた。実際に、ここのところ毎日「さまよえるオランダ人」の立ち稽古に通っていて、ドレスデンに住んでいるイタリア人指揮者ガエタノ・デスピノーサ君と、稽古中にイタリア語とドイツ語を混ぜながら楽しく会話している。マエストロからの音楽上の要求やこちらからの質問など、通訳なんか通していたら埒が明かないし、第一まず仲良くなって何でもフランクに話せないと、合唱指揮者なんか務まらない。
それでZoomレッスン用に作ったビデオは、それはそれで完結しているのだが、後からいろいろマルチリンガルを自覚した立場から語りたいことが出てきた。なので、今度は自由に語ったものをYoutubeに載せてみようと思い立った。それが1月15日土曜日に出来上がった。音楽家の僕が、音楽以外の話題でYoutubeで語るなんて、人生何が起こるか予測できませんねえ。
内容は勿論語学の話だけれど、映像を観るにあたっては何の準備も要らないし、肩の凝らない内容に仕上がっていると思う。たとえば、マクドナルドの発音が英国とアメリカとではどう違っているかとか・・・オーディオという言葉は、ラテン語のaudio(聞く)という動詞がルーツだとか・・・とにかくみんな、まあ観てよ!絶対に楽しくて、そしてちょっと賢くなるような情報も満載です。約30分のもので、2014年に大田区民ホール・アプリコ大ホールで行われた東京バロック・スコラーズのバッハ作曲「マニフィカート」Johann Sebastian Bach Magnificat BWV243の演奏がところどころ入っています。